高齢化社会に入りつつある中国において、今「老は頼る所有り、老は養う所有り」ということは人々の最大関心となる社会的な話題になっている。「人は独り其の親を親とせず、独り其の子を子とせず、老は終はる所有り、壮は用いる所有り、幼は長ずる所有り、矜寡・孤独・廃疾の者をして,皆な養ふ所有らしむ」。このことは大同世界に対する孔子の理解であり、調和のとれた社会を築くという今日の中国が目指す目標でもある。
海外筋は、中国は工業化や都市化より一歩先に人口の高齢化が進み、「豊かになる前に老いていく」社会が耐え難い重荷になると懸念している。これまで中国政府は一貫として養老問題を最優先課題にし、ここ数年一連の養老改革政策を打ち出している。8月27日に開かれた国務院常務会議では、中国政府は商業健康保険の迅速な拡大、養老サービスの推進、社会資本による健康保険業界への参入奨励、商業保険機関による医療・コミュニティ養老・健康診断といった施設の設立支援を明確に定めた。
中国政府はすでに養老問題を「不足点を補い」、「経済構造を調整する」大事なプロジェクトとして取り組んでおり、養老サービス・医療事業を財政面で支援すると同時に、さらに民間資本を投入して養老産業を育てる。このことは火を見るより明らかだ。