その二は高齢者専用製品である。高齢化問題に散々悩まされてきた日本ではシルバー産業はすでに大まかな規模ができており、その成功した経験は中国の参考に値する。日本企業は高齢者ニーズを普通商品の枠から細分化し、製品開発の際に高齢者の目線に合わせ体験やディーテルへのこだわりをより重視する。小さい物は高齢者仕様のメガネからGPS位置情報・運動記録機能付きの高齢者専用携帯まで、大きい物は寝たきり老人の生活ニーズに合わせた様々なオートメーション機器など、ハイテク応用製品が結構な数に上り、市場規模は決して見くびってはならない。
その三は養老施設と介護サービスである。中国の「80后(バーリンホー)」世代の多くはまもなく数人の老人を同時に扶養するという現実に直面する。「空巣老人(子供が身辺にいなくて留守を守る老人)」や「独居老人(一人暮らしの老人)」の急速な拡大が目に見えており、高齢者介護サービスの社会化・市場化は逆らえない大きな流れとなる。目敏い国際産業界の巨頭はすでに中国の高齢者介護市場を狙っている。日本「エコノミスト」誌はかつて、「中国の高齢者人口はすでに1億人を突破し、日本の介護サービス企業は相次ぎ中国市場に参入している……成熟した日本国内の介護業界にとっては、中国は新たな巨大なマーケットになる」と紹介した。