日本の大手100円ショップチェーン大手のキャンドゥが第116回の広州交易会で、コンビニが開けるほどの大量の炊事道具やコップ、箸、文具などを展示している。5日間の開催期間中に、これらの「メイドインジャパン」を中国で販売する代理店を見つけ、中国の巨大な日用品マーケットで高いシェアを握ろうというが目的という。
同社商品本部の田中敬一海外事業部長はこう語る。「日本製に対する一般のイメージは高品質・高価格というものだろう。しかし当社の製品は、値段は安くとも品質は一流だ。このレンジ対応の漆の汁椀は5元前後。中国の国内製品の価格とほぼ一緒だ」。同社に限らず日本の多くの100円ショップ企業が中国の日用品市場を有望視するのは、「中国市場の購買力が高ますます高まり、100円ショップの販売スタイルに一致するためだ」(同部長)という。
広州交易会における日本の100円ショップの展示は初めてだが、今年に入って田中部長の中国訪問は4回目。上海や北京、深圳などの大都市における日用品展示会などに参加し、販売ツアーを実施している。 一方こうした状況に対して中国のメーカーでは、「これまで数十年間中国は日本に軽工業製品を輸出していた。しかし今は立場が逆。日本が中国に炊事道具などを輸出するようになった」(交易会に参加したあるプラスチックメーカー総経理)とため息まじりに語る。