通信機器メーカー大手「華為」(ファーウェイ)の中国語サイトのトップページを開くと、こんな文句が目に飛び込んでくる。「華為、より美しい全接続の世界を目指して」。中国深センで1987年に設立された同社は当初、資本2万1千元の民営企業にすぎなかった。20年余りの努力を経て、華為の電信ネットワーク設備やIT設備、ソリューション、スマート端末はすでに世界の170余りの国・地域で使われ、年間販売規模は2400億元(1元は約19.1円)に達し、同社は、フォーブス誌の世界500社番付にランクインするまでに成長した。
<華為のストーリー>
■世界5大陸で優れた情報・通信技術サービスを提供
人口1億7千万人近くのアフリカの大国ナイジェリアは、一人当たりGDPが3000ドルに満たない中低所得国である。華為の進出はこの地で、一般庶民の生活に密接にかかわる変化をもたらしている。同国のあるタクシー運転手は、「10年前と比べると、ほとんどの人が携帯電話を使うようになったのが大きな違いだ。通信費も毎分1ドルから0.06ドルに下がった」と語る。
華為のナイジェリア市場進出は1999年。15年にわたる努力を経て、競争の激しいナイジェリアの電信市場で一角を占めるようになった。スマートフォンの現地での生産と販売が拡大するにつれ、華為ブランドは、現地の人々が中国を理解し、中国を感じる窓となっていった。
華為のナイジェリア事務所によるデータは人心を鼓舞するものだ。幹線伝送ルートの設置は7千km余りが完了し、モバイル通信ベースステーションは1万8千カ所余りが建設され、全国人口カバー率は98%に達した。2013年末までに、ナイジェリアの通信ユーザーは1億人の大台に達し、通信浸透率は83.7%に拡大した。
華為のナイジェリア市場の開拓は、ナイジェリア通信技術省のオモボラ・ジョンソン大臣の賞賛も受けている。「研修プロジェクトの協力パートナーを探していた政府が最初に思いついたのが華為だった。同社は現地に根を張り、現地の政府と産業とともに成長している」