巨大な「千元スマホ」市場で、品質と性能に対するユーザーの要求は高まるばかりだ。1000万画素カメラや8コアCPUを搭載、連続待受時間の長いバッテリーはすでに標準装備となっている。競争激化に伴い、「千元スマホ」のコストパフォーマンスも上昇。人気の「小米」、華為の「栄耀」、「魅族(meizu)」、酷派の「大神」など、各メーカーによるスマホのアップグレードは続く。中興通訊は先ごろ「威武3」を発売。3機種はいずれも国産「千元スマホ」市場をターゲットにしているが、ハードウェア、インターフェース、デザイン、画質などはすべてアップグレードされている。中高価格帯モデルでは、流行のメタルフレームや指紋認証機能などが搭載され、「千元スマホ」の新基準となりつつある。これらはいずれも「千元スマホ」市場の消費動向を変え、既存の市場構造が大きく揺らいでいる。
中国工業・情報化部(工信部)の統計によると、中国製スマートフォンの中国での市場シェアは70%を超える。「中国製スマホは近年急成長しており、小米、華為、レノボ、酷派などの国産ブランドは通信キャリアの支援を受け市場競争の最前線にある。ただし、国産ブランドは中低価格帯市場でのシェアが大きく、製品の同質化による競合も激しい。一方で、高価格帯市場は依然としてサムスンやアップルに握られている」と、門長暉アナリストは語る。