■乳製品市場のルール作り、監督・管理の不足を補てん
中国の乳製品市場には大きな需要が潜んでいる。こうした需要の喚起には、市場のルール整備を推進し、乳産業に対する消費者の信頼を高めることが不可欠だ。
ニュージーランド乳業最大手のフォンテラ協同組合グループ・グレーターチャイナ地区の朱暁静・董事総経理は、「中国でここ数年、乳製品業界に対する監督が強化されつつあり、市場のルール作りがかなり進展している」と語った。中国政府は厳格なサンプル検査、許可証審査などの措置を講じ、国内乳産業全体のレベル向上に努めていることを実感しているという。
こうした中国政府の取り組みについて、朱董事総経理は「フォンテラにも事業成長のチャンスをもたらしている」との見方を示した。フォンテラは今年7月、米製薬大手のアボット・ラボラトリーズと中国での事業提携について合意。総額3億米ドルを投じ、5カ所の牧場を含む乳牛飼育基地を建設する予定だ。