◆なぜ新3本の矢を放つのか?
安倍首相が2013年に放った3本の矢の1−2本目は、積極的な金融緩和策と財政刺激策だ。円安と株価高騰により、企業の自信を強め経済復興を実現した。
しかし規制緩和と改革により日本経済の長期的な成長の潜在力を高める3本目の矢は、推進が遅れている。データを見ると、アベノミクスは今日も成功を手にしていない。CNNは、「3年が経過したが、日本の賃金上昇の先行きは不透明だ。物価上昇率も、日銀が設定した2%の目標に遠く及ばない」と報じた。日本の今年第2四半期の経済成長率は再び低下し、実質でマイナス成長となった。アベノミクスは、持久力を失っている。
AFP通信によると、国際通貨基金(IMF)は日本の今年と来年の経済成長の予想値を下方修正した。
安倍首相はこのほど、記者会見で「明日への『希望』は、強い経済なくして、生み出すことはできない」と述べた。安倍首相はアップグレード版のアベノミクスを打ち出し、これまでの長期的な構造改革から、国民に支持されやすい即効性のある措置に重点を置き換えた。これは来年7月の参院選までに、民意の支持を得なければならないからだ。