習近平国家主席の英国公式訪問がスタートしたが、訪問期間中に中英両国政府は一連の協力協議を結ぶ見通しだ。具体的な分野は、小売り、エネルギー、金融サービス、原子力発電、航空宇宙産業などに及ぶ。中英協力の深化と拡大に伴い、資本市場では中英協力関連銘柄が新たに注目される見込みだ。
今回の訪英で結ばれる予定の一連の協力協議で、焦点となるのは原発、金融、高速鉄道の3分野で、証券投資の新たな注目材料になると予想される。
(1)原子力発電での協力は「海外事業拡大への大きな足掛かり」に
習近平主席の訪英期間中での最大の焦点は、英国南西部サマセット州で建設予定のヒンクリー・ポイント(Hinkley Point C)原発プロジェクトへの出資に関する最終決定だ。同プロジェクトは中国原発産業の先進国市場への初めての進出。原発関連企業の海外事業拡大への大きな足掛かりとなり、企業業績と原発セクターのバリュエーションを大きく押し上げることになる。