▽目標に向かって邁進
中国の税関総署がまとめた最新の統計データによると、今年10月の中国の化粧品・スキンケア製品輸入量は6745トンに上り、前年同期比41.7%増加した。輸入額は15億9868万元(約306億円)で同43.5%の増加。中国化粧品市場のニーズは引き続き巨大で、資生堂もこの点を十分に理解している。グループ関連部門の責任者は、「目下、資生堂はブランド改革を進めると同時に、通信販売市場での配置も加速させており、クロスボーダー通販モデルの準備を進めている。だが3年間の振興プランの達成には、なお多くの課題が横たわる」と指摘する。
日本の化学品産業の専門家・張兵武さんは、「他のブランドと違い、韓国化粧品の衝撃や中国現地ブランドの発展に対応すると同時に、国際環境の変化にも影響されるのが資生堂の運命だ」と話す。別の専門家は、「現在の状況をみると、資生堂が進めるブランドの調整には戦略的にみて目新しさはなく、イノベーションの余地もそれほどない。他社ブランドはすでに数年前に同様の戦略を採用しており、資生堂がこのたび他社ブランドの後を追っても、競争が日に日に激化する化学品ブランド市場や国内市場の閑散期にあって、効果があるのかどうか、はなはだ疑問だ。