・資金調達方法の革新、インフラ協力の深化。インフラ協力はG20のうち意見が最も一致しており、食い違いが最も少ない分野の一つだ。世界のインフラには大きな投資不足が存在している。多くの国には投資拡大計画があり、ビジネス界も投資に意欲的だ。関係者の利益を確かにする協力モデルの模索が重要だ。民間資本と公的資金の協力を実現し、合理的な収益率を確保するにはどうするべきか。各国の比較優位性を発揮し、生産能力、資金、技術、市場の効果的な結合を実現するにはどうするべきかといった議題がある。
・金融安定の維持、経済発展の促進。このほど主要経済体の金融政策の変化といった影響を受け、国際資本の国を跨ぐ流動に変化が生じている。国際通貨と金融市場の変動が激化し、新興市場・発展途上国に重大な影響を及ぼしている。マクロ経済・政策の調整を強化し、先進国の金融政策の外部への影響を減らすにはどうするべきか。金融の監督管理の協力を強化し、世界金融市場の安定を維持するにはどうするべきか。金融サービスを改善し、金融と実体経済の良好な連動を促進するにはどうするべきか。
・あまねく広がる成長の堅持、各国国民の利益。成長促進はG20の最も重要な任務だが、根本的な目的ではない。経済成長のボーナスを広く各国の国民に還元することが、根本的な目的だ。現在多くの国が高失業率に陥り、貧困者が多くなっている。一部の国では女性や若者の権益が保護されていない。そのためB20の提案は、先進国の利益を考えた上で、発展途上国の利益にも配慮しなければならない。大企業の需要を踏まえた上で、中小企業の成長にも配慮する。経済成長率や雇用者数といった総量・指標に注目するほか、貧困対策、女性および若者の雇用促進の方法を打ち出す。