「なぜ過剰に心配する必要があるのか?」これはインドネシア財政部の高官が「中国経済減速論」を耳にした後の第一声だ。
インドネシアは世界第4の人口大国だ。東南アジア最大の経済大国であり、ASEAN(東南アジア諸国連合)の加盟国でもある。「世界経済全体の回復が遅れ、中国の経済成長が鈍化しても、中国経済の成長と両国の今後の協力について疑念を抱いたことはない」と、インドネシア貿易省の国家輸出開発総局長のヌス氏は述べた。
ここ1年の間に両国首脳は、北京のAPEC、博鰲(ボアオ)アジアフォーラム2015年度年次総会、アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念首脳会議、G20サミットと4度の会見を実現した。「このような高い頻度で高級レベルの会見が行われるのは前例が無い。なかでも、G20アンタルヤ・サミットでは中国側からインドネシアのインフラ整備に200億米ドルの融資を行うと提議されたが、これは2国間の貿易と投資に大きな押し上げ効果があり、非常に期待できる」としている。