またある日本メディアは、日本の商品は品質の良さと価格の安さで中国人を引き付けているが、「爆買い」がストップする要素はいくつもあると分析している。為替レートの変動や、内需拡大に向けた中国の政策転換、中国産業の高度化による中国人消費者の取り込みなどはいずれも、「爆買い」が止まる原因となる。
復旦大学の孫立堅氏は、中国人による日本で「爆買い」には、品質の良さと価格の安さという原因があるが、そのどちらも欠かせない要素だと指摘する。元高と円安が進む中、飛行機で2時間半ほどの日本は、時間的・経済的コストが中国の国内旅行よりも低い旅行先となり、多様な商品が選べ、質の高いサービスが受けられると人気となった。「中国という巨大な市場を確保するため、日本も多くの努力をしている。日本が中国の春節前にマイナス金利政策を打ち出したのも、円安を維持する意図がある」
中国人の「爆買い」は今後もしばらく続くと見られるが、変化の兆しもいくつかある。個人でガイドを務める日本籍の華人・李青さんによると、中国の企業経営者や芸術家などのお客からは、日本の代表的建築や日本ならではの寺院を訪れたいといった要望が増えている。李さんはこうした旅行が「日本観光の新たなトレンドになるはず」と考えている。「爆買い」をする客はまだいるのか。「以前にツアーを率いて回った時には、空のトランクでやって来て、それが一杯になるとまたトランクを買って詰め込むという人もいた。だが最近の客の買い物は、親戚や友人に小さな記念品を買う程度だ」