TPP、米国の中国けん制の武器にはならず

TPP、米国の中国けん制の武器にはならず。

タグ: TPP 米国 中国けん制

発信時間: 2016-02-05 14:29:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の署名式が4日、ニュージーランド最大の都市であるオークランドで開かれた。12カ国の議会の承認後、正式に発効となる。この手続きは、単なる時間の問題とみられる。「環球時報」が伝えた。

オバマ米大統領は4日、TPPにより米国が中国との競争で有利になると表明した。「TPPにより、中国のような国ではなく米国が21世紀の貿易ルールを作成することになった。これはアジア太平洋地域にとって極めて重要なことだ」

オバマ大統領がTPPと中国について公然と語るのは、これが初めてのことではない。度量が狭く大国の指導者としての品格に欠けると言わざるをえない。

TPPの12カ国のGDPは世界の40%を占め、世界一となっている。しかし加盟国の貿易額は、世界の25%のみとなっている。その「高基準」についてはよく報じられており、加盟国の国有企業、環境保護基準、雇用制度、知的財産権の保護などに高い要求が突きつけられている。さらにTPPは米国を中心としており、米国のグローバル企業の利益が各種規則を巡る交渉の主な参考材料になっている。

米国は確かに規則の制定で先を行き、その中国との「ルールを巡る競争」の得点を得た。しかしTPPは米国が理想とする21世紀のアジア太平洋経済の虚構に過ぎず、実際に21世紀がどのようになるか、実際のルールとは何かについては、これを構築する力にかかっている。

この力には、中国のような新興国の貿易の活力、それからTPP加盟国を含む各国の多元的な利益の需要が含まれる。この2つの要素は、TPPで十分に反映されていない。

TPPだけでは、米国は21世紀の世界経済の大局を「リード」できない。まずTPP加盟国には各自の利益があり、TPPは加盟国と中国の貿易を制限できない。加盟国が中国と米国のどちらかに肩入れすることはない。次に、米国の相対的な実力の低下は大きなすう勢となるだろう。米国には多くの国にTPPの規則に従わせる力がない。TPPは世界が未来に向かう新たなスタートラインになりがたい。

中国はルール制定の面で、一時的に米国に及ばないだろう。中国の優劣は、伝統的な意義の「経済にしっかり取り組む」にかかっている。中国経済の成長と拡張が続けば、新たに生まれる経済力と貿易の機会は世界最大規模となる。TPPはある種の形により、中国の需要と影響に屈服するはずだ。

ベトナムがTPPに加わったが、中国は12年連続でその最大の貿易相手国となっている。中国経済が正常な発展の勢いを維持するなか、TPP加盟国が最大の貿易相手国である中国の代わりとなることはあるだろうか?そのため中国が自国の取り組みを続け、他国との経済関係を着実に促進することが、いかにTPPに対応しようかと頭を悩ませるより重要かもしれないのだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月5日

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