中国の2015年GDP(国内総生産)成長率が6.9%に減速したものの、金額ベースでGDPは6485億米ドルの増加。世界経済が振るわないなか、中国のGDP増加額はサウジアラビアの15年GDPに相当する規模で、ギリシャGDPの3倍にも匹敵する。
世界経済の足取りがおぼつかないなか、中国経済の世界への貢献が巨大なGDP増加額に反映されている。ノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者、ジョセフ・スティグリッツ氏は今年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、「過去15年間、特に過去7年間において、中国が世界経済の成長エンジンだ」と評価した。
中国は依然として世界で屈指の経済成長を維持している。ロイター通信の記事は、「人類の現代史で、40年にもわたる高成長を維持できたのは中国だけだ」と指摘している。30年間の年10%の高成長を経て、中国経済は「新常態」(ニューノーマル時代)を迎えた。2012年以降、成長率は8%以下に減速し、15年は6.9%に低下。それでも、中国の経済成長率は世界トップの水準で、主な経済大国のなかでは1位。世界の経済成長への寄与率は25%に達している。