リポートは第2四半期について、大都市の住宅価格は上昇が続く見通しだが、上昇率は鈍化する可能性があると予想。二線都市(地方中核都市)は両極化が続き、三、四線以下の地方都市では安定傾向のなかで上昇する見込み。不動産開発投資の緩やかな回復により、経済成長率も減速傾向に歯止めがかかる見込みだとしている。
経済成長をけん引する「3頭立ての馬車」の1つが対外貿易だ。16年1-2月は下振れ傾向が続いたが、3月は改善する可能性がある。商務部の高虎城部長は先ごろ、3月の輸出入は大きく改善するとの見通しを示した。
上記のような回復の兆しを基に、リポートは16年第1四半期のGDP成長率が6.7%前後、消費者物価指数(CPI)上昇率は2.2%前後になると予想している。
■景気下支え政策が奏功
国務院発展研究センターマクロ経済研究部研究員の張立群氏は、16年第1四半期の中国経済は底入れし安定に向かいつつあるが、一層の基盤固めが必要だと指摘。第1四半期のGDP成長率は15年第4四半期(10-12月)を下回ることはないとみている。