中国企業の海外進出⑤反映された中国経済の変化

中国企業の海外進出⑤反映された中国経済の変化。

タグ: 中国企業 海外進出

発信時間: 2016-04-13 11:57:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

イタリアの建設機械メーカーからマダガスカルの鉄鉱まで、また日本のホテル事業から英国のピザチェーンまで、中国の有名なプライベート・エクイティ・ファンド「弘毅投資」の海外展開は常に、中国経済の構造的変化に呼応したものとなって来た。

同社の趙令歓・董事長によると、経済の「新常態」(ニューノーマル)への突入後、中国は2回にわたるかつてない変化を遂げた。第一に、資本輸入国から資本輸出国となった。第二に、「世界の工場」から「世界の市場」となった。

現在、中国の消費は国内総生産の半数を占め、サービス業の生産額は明らかに拡大し、内需は、中国経済を引っ張るメインエンジンとなりつつある。中産階級の発展やインターネットアクセスの普及は、中国の消費構造を急速にレベルアップさせ、より多くの企業が海外で消費系企業の買収を成功させ国内の需要を満足させようとしている。中国企業の「走出去」の4.0版は、中国経済のモデル転換の反映であり、中国の経済開放新戦略に呼応した積極的な行動でもある。

消費レベルアップによる駆動のほか、技術革新も中国企業の海外進出の新たな動力となっている。ブルームバーグ社の報道によると、中国が中央政府レベルで2013年5月以降に打ち出した革新促進のための文書は、行政スリム化・権限委譲や上海自由貿易区の設立、「インターネット+」、「大衆による起業、万人による革新」などの発展戦略などを含む20件余りに達し、新エネルギー車やロボット、モバイルインターネットなどの新興産業が急速に世界レベルに達する後押しとなった。中国企業は国際競争において「追随者」から「並走者」となり、さらに一部の企業は「先導者」へと発展している。

ドイツ紙「ハンデルスブラット」は最近、中国企業の海外進出に二つの傾向が見られるとの記事を掲載した。一つは、「工業4.0」を投資のターゲットとしていること。もう一つは、循環利用や水処理、再生可能エネルギーなどの環境系の成長分野に高い興味を示していることである。これらの産業はまさに、中国経済のモデル転換の重点となっている。

十三五(第13次5カ年計画、2016-2020)は、企業が海外投資を拡大し、世界の産業チェーン・価値チェーン・物流チェーンの融合を深め、大口商品の海外生産拠点と協力産業パークを建設することを支援するとの方針を明確に打ち出している。

「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)や「中国製造(メイド・イン・チャイナ)2025」などの後押しを受け、ますます多くの中国企業が一団となって海外に進出し、生産力や設備での国際協力を展開し、生産ラインや産業チェーン、産業パークを建設している。

もちろん中国企業の海外進出のすべてが順風満帆というわけではなく、挑戦や挫折にも常に直面してきた。ある専門家によると、外部要素に目を向けると、一部の国の監督管理当局が国家安全などを理由に中国企業による現地での買収を妨害するといった状況がしばしば現れている。また中国企業の現地化における障害の克服や、所在国での法規順守、安全で効果的な運営など、総括に値する教訓はたくさんある。内部要素から見ると、中国企業はM&A前に海外経営の調査研究と戦略計画を行い、M&A投資後には自身の財務の透明度を向上させ、生産経営と利潤創造の能力をさらに高める必要がある。

海に乗り出す船はますます大きくなり、走行する水域はますます広がり、船上の船員の経歴はますます豊富なものとなっている。ここには気持ちの良い風景もあれば、激しい波や渦もある。世界のビジネス競争の流れに融合し、自身と世界により多くのチャンスをもたらす中国企業の道のりはこれからも続いていく。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月13日

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