「向こう5年間で中国の経済規模は10兆米ドルを超え、対外投資は6000億米ドルを上回る見通し。予定されている重大工事・重大プロジェクトは400件以上。各国の企業にとっても、貿易での協力においても、多くのチャンスが訪れる。各国が協力の“最大公約数”を見出し、中国経済がもたらす“ボーナス”を共有してほしい--」。5月19日に開かれた第5回世界ビジネスリーダー大会(昆山)で、中国国際貿易促進委員会の姜増偉・会長が開幕式に出席し、挨拶を述べた。中国、米国、欧州、日本など世界主要経済国のビジネス界から400人以上の代表が昆山に集まり、第5回世界ビジネスリーダー大会に参加した。
IMF(国際通貨基金)とWTO(世界貿易機関)が先ごろ発表した世界経済と貿易の最新データによると、世界貿易はここ30年でもっとも低迷な状況に陥り、64の国・地域のうち58カ国・地域で輸出が縮小。世界貿易を取り巻く環境が厳しさを増す中、今大会の注目度は一層高まった。
貿易環境の悪化を恐れず、中国は開放・協力の姿勢を貫く
中国対外経済貿易部の元副部長、ボアオ・アジア・フォーラム元事務長の龍永図氏は発言で、「中国の輸出入貿易総量は低下したものの、世界の主要市場におけるシェアは逆に上昇しており、中国の輸出製品の競争力が持続的に向上していることが示された」と指摘。また、2014年の中国から海外への投資件数が中国の外国投資導入件数を上回ったことを挙げ、「歴史的な転換点」と評価した。
世界貿易が低迷するなか、多くの国が保護主義的措置を講じている。国務院発展研究センターの隆国強・副主任は発言で、「こうした状況にもかかわらず、中国は開放・協力の姿勢を貫いている。中国の“十三五”(第13次5カ年計画、2016~20年)も“開放・発展、互恵・ウィンウィン”の理念を強調。対外開放において中国はサービス業に重点を置き、開放的経済の新体制を構築し、より法制的でグローバルな経営環境を作り上げる」と指摘した。