農業部の余欣栄・副部長は5月5日の記者会見で、「中国で食糧生産が12年連続の増産を達成した一方、農業の構造的な矛盾も顕著になりつつある。段階的、構造的な供給過剰と供給不足が併存している状況だ」と指摘した。
国務院発展研究センターの程国強・研究員も先ごろ、「足元で資源のミスマッチが、農業供給側が抱える最も深刻な矛盾だ」と指摘。「大幅な供給不足がある一方、大規模な供給過剰も生じている。例えば、大豆は8000万トンの供給不足で輸入に頼っているが、綿花やトウモロコシは大量の在庫を抱えている」と説明した。
このような構造的な矛盾に加え、農業供給側はもう一つ重大な課題に直面している。
農民収入の持続的な向上をいかに確保することだ。
これについて、15年末の中央経済活動会議では、農業生産に力を入れ、農産物の有効供給、食糧安全、農民収入の安定的な増加を確保し、農業の現代的なインフラ建設を強化するよう求めた。