中国社会科学院農村発展研究所の李国祥・研究員は、「農業構造調整の新たな手段、発展モデル転換の新たな突破を模索するなか、農業補助金政策の改革も求められている」との見解を示した。李研究員によると、全国範囲で「食糧生産直接補助金」、「農業生産資料総合補助金」、「優良品種補助金」が「農業支援保護補助金」に一本化される可能性が大きい。また、「農業支援保護補助金」は適正規模経営の新型農家がより恩恵を受けられる制度にすべきと提言している。
農業部も、農業改革の推進において補助金政策の機能を強化させる意向を示している。余欣栄・副部長によると、トウモロコシ生産調整エリアの農家の利益を守るため、農業部と財政部は総額32億5000万元の補助金を計上。糧食から飼料への転作や、糧食と大豆の輪作を手厚くサポート。また、トウモロコシの買入備蓄制度の改革にも着手。これまで実施してきた「臨時買入備蓄政策」を改め、「市場化買入+補助金」の新制度を導入した。このほか、漁業燃料補助金制度の強化や漁業の発展を支援するほかの制度の整備を推進するとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月31日