カナダのセンター・フォー・リサーチ&グローバリゼーション(CRG)は8月20日にウェブサイトで、「世界市場を目指す中国、世界戦争に向かう米国、中米が正反対の方向へ進む」というタイトルの文章を発表した。中国は急速にハイテク産業海外投資の中心となり、技術水準の優れた国家と協力する一方、米国は軍事的な略奪に向かう最も生産性の低い地域となり、野蛮な盟友と協力している。中国は最先端の生産方法を参考に革新することで世界経済に対する優位性を高めているが、米国は壊滅的な戦争によってこれまでに収めた巨大な成果を削いで消耗している。
中国が日に日に成長しているのは、長年にわたる積み重ねの結果だ。中国政府は終始、先進国の欧米諸国を参考に学習、高度化、競争を進める戦略を採ってきた。今世紀2度目の10年間に中国の投資家は欧州で最先端の工業大国ドイツに進出し、今年1-6月だけでドイツ企業37社を買収した。
中国が国内資源をイノベーションと先端テクノロジーに利用する一方、軍事征服に対する中毒的な依存が米国の公共資源を消耗させている。中国経済の躍進に対応するためにオバマ政権は国内での「エコノミック・ウォール」構築、海外での貿易制限、南中国海での軍事対抗の政策を講じた。同時に米国は、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定を通じて中国の抑え込みを図るが、TPP加盟国のなかで対中貿易を縮小した国は一つもなく、逆に中国との関係を拡大しており、この事実が米国政府の方針に対する最もわかりやすい評価となるだろう。