ウクライナのアントノフ航空が保有する世界最大の輸送機、An-225「ムリーヤ」が中国に生産を移転するもようだ。早ければ2019年にも完成する見通しだ。
中国空域産業集団はアントノフ航空との間で、中国にAn-225の生産を移転することで合意し、8月30日、北京の釣魚台国賓館で契約を締結した。
An-225のエンジンを含むすべての技術と図面、財産権が中国空域集団に移転される。同社はゼネラルアビエーション(GA、軍事航空と定期航空路線を除いた航空分野)関連や空港建設などを手がける複合企業。中国空域産業集団はさらに四川省瀘州市政府と広西チワン族自治区貴港市政府との間でも、An-225の生産拠点を建設することで個別に契約を結んだ。
同社の張友生総裁は、「生産拠点が完成すれば、最大規模にして付帯施設を完備し、最先端技術を擁する世界で唯一の総合拠点となるうえ、世界的な超大型輸送機メーカーにもなる」と期待感を示した。