ブランド意識と長期的な観念に欠けた中国企業
ベトナム市場に早期進出を果たした中国製バイクは割安でも、ある程度の利益を手にした。ところが残念ながら企業はブランドとサービスに投資せず、最終的に日本に敗れた。宗申ベトナム法人の欧氏によると、ホンダなどの日本メーカーはブランドの信頼を樹立してから、低・中価格帯の製品を発売し、市場シェアを拡大した。
多くの中国製品の品質は現在、日本や韓国などのメーカーに完全に匹敵するが、以前の問題により今や日韓ブランドとの競争が難しくなっている。中国製品は知らぬ間に、現地人の「安かろう悪かろう」という固定観念を形成した。さらには中国製品と関連する、中国のイメージにまで影響が波及している。
中国―ASEAN商務理事会執行理事長の許寧寧氏は「産業の連結と分業は、中国とASEANの経済協力のメリットを最大化する」と述べ、中国企業の東南アジアにおける具体的な問題については「多くの中国企業のASEAN投資に乱れがあり、不健全な競争、潰し合い、価格競争の結果、製品とプロジェクトの質が低下している。ベトナム人は現在、日本の割高なバイクを買っても、中国の割安なバイクを買おうとしない。このような現象はインドネシアにもある。中国のバイクはインドネシアでかつてよく目にすることができたが、今やめったに目にしない。中国企業のASEAN投資は継続性に注意するべきで、目先の利益ばかりを追ってはならない」と指摘した。
電動バイクはバイクほど速くないが、安全でエコロジーだ。ベトナムでは、16歳以下の生徒はバイクでの登校が禁止されている。報道によると、ハノイは2025年にバイクの全面禁止を検討している。中国の電動バイクはベトナム市場で好評を博しており、毎年の輸出台数は60万台に達し、年平均で約10%増となっている。中国企業がこの市場に早期進出し機先を制すれば、日本企業を追い抜くチャンスが出てくる。中国の電動バイクメーカーは技術と生産の経験で、日本の先を行っている。経営者は、海外進出した中国企業は不健全な競争を続けるのではなく、互いに協力するべきだと指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月27