宇宙事業の進歩が著しい中国について、海外メディアは“宇宙開発競争”さらには“宇宙の軍事化”といった見方で報じている。米NBCニュースは17日、「宇宙計画を加速する中国、アメリカに挑戦」と題した論評を発表した。宇宙に4回飛び、国際宇宙ステーションの船長を務めたこともある元宇宙飛行士で、中国系アメリカ人の焦立中氏は、中国はまさに「勃興しており、アメリカは将来、後れを取る危険がある」と警告する。アメリカの宇宙計画より数十年遅れていたにもかかわらず、中国は正にいま、アメリカに追いつこうとしている。中国の専門家は、「後発優位」(最新技術を利用した宇宙ロケット開発)が功を奏したのだと指摘する。
仏ラジオ局RFIによると、中国が神舟を発射するにあたり仏AFPが、宇宙技術の競争が宇宙で力の対立をもたらし、宇宙が軍事化される恐れがあるとした上で、宇宙軍備競争という新たな危機が生まれようとしていると警告している。そして宇宙軍備競争は静かに進行しており、その速度は加速していると論じる。日本の朝日新聞は、中国の宇宙事業が軍事目的にあると憂慮する見方が海外で多いと指摘する。たとえばロケットや宇宙船に使用される技術は弾道ミサイルの開発に応用できるなどだ。