【2】中国の経済構造が持続的に改善し、サービス業と工業の付加価値が安定的に成長、消費の経済安定剤としての役割が強まっている。
ゴールドマンサックスは、中国経済が投資と製造、輸出を中心とする「旧経済」から、消費とサービスをメインとする「新経済」へモデル転換し、世界経済の「バリューチェーン」での地位が上昇していると指摘。
ロイターは、今年1-9月期の消費の中国経済への寄与率が71%に達したと指摘。これは、「中国政府が投資に過度に依存した経済成長のリバランスに注力したことが一定の成功を収めたことを示す」と評価している。
スタンダードチャータードは、現在の経済成長を支える原動力について、サービス業と工業付加価値の成長が相対的に安定を維持し、消費の中国経済の安定剤としての役割が強まっていると分析した。
【3】改革政策が奏功、デレバレッジ、生産能力削減などが支えとなり、中国経済は新たな上昇サイクルを迎える。
ウォールストリートジャーナルによると、中国政府はデレバレッジ、生産能力削減、債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)、資産証券化、旧式生産設備の停止、企業の統合再編推進などに注力している。デレバレッジ、生産能力削減などの目標が達成されれば、企業は再びレバレッジと投資の拡大が可能となり、新たな経済成長サイクルを迎えることになる。