「この数年、中国経済は減速しているという論調が常にあった。私は完全に間違っていると思う。なぜなら成長率はマイナスに転じて初めて減速というべきだからだ。中国経済は成長率が下振れしているに過ぎない。たとえ今6.7%の経済成長率だとしても高度成長には変わりがない」。シンガポール南洋理工大学の黄有光教授は12月4日、「中国は中進国のわなに陥ったのか」と題した講演の中で、中国人の1人当たり所得は2030年までに1.6万ドルという高所得となり、中国は中進国のわなに陥ることはないと指摘する。
黄氏は、「中国経済が問題を抱えているのは確かだが、多くの問題は大げさに考えられすぎている。いま中国経済が1%成長するための金額は、10年前の2.4%に相当する。たとえ経済成長率が5%に減速しても、実際に増える金額は10年前でいうと12%成長、20年前でいうと30%成長に相当する」と述べる。
香港中文大学の宋錚教授はフォーラムにおいて、中国経済の今後の成長率について楽観的な見方を示した。同氏によれば、今後中国経済が成長するための3つのポイントがあると分析する。