「今日の中国の都市化にとって最も重要なことはなにか。それは世界の趨勢への認識を高めることであり、都市化のメカニズムや中国都市の現状に対する認識を高めることだ。世界では都市化、そして大都市化が加速している。地球に暮らす私たちは、法則やメカニズムに従って物事を進めなければならない。中国に特別な事情が様々あるにしても世界の趨勢や都市化のメカニズム、法則を無視することはできない」。東京経済大学の周牧之教授は12月27日、中国国家発展和改革委員会発展計画司、雲河都市研究院、人民出版社、新華網主催の「中国都市総合発展指標2016フォーラム」でこう述べた。
「都市の時代」に入った中国
周教授によると、世界における都市化には三つの大きな趨勢がある。第一に、2008年に都市人口は農村人口を超え、地球は正真正銘の“都市惑星”になった。第二に、大都市化、メガロポリス化が加速している。1950年に人口1000万人を超えるメガシティは東京大都市圏とニューヨークの二つの都市のみであった。2015年には世界のメガシティの数は29都市に膨れ上がった。第三に、大都市化やメガロポリス化を促すエンジンは、大規模に展開される交易経済と交流経済である。
「私はメガシティを三つに分類した。その分布から見ると最も多いのが臨海型で19都市ある。臨海型メガシティの発展は凄まじい。交易経済、交流経済が原動力となっている。次に首都型で8都市ある。そのほとんどは昔の帝都タイプというべきもので、首都経済で発展を引っ張ってきた。首都型メガシティの中で海からそう遠くない場所にあるものも少なくない。首都ではなく沿海でもない内陸型メガシティは二つだけ。インドと中国に各々一つである」と周教授は述べている。
「中国はすでに都市の時代に入った」と周教授は強調する。1978年に僅か17.9%だった都市化率は2015年には56.1%になった。特に過去十数年の都市化率の上昇は非常に急激であったと見ている。
都市を可視化した『中国都市総合発展指標』