これまで長期間、中国は技術の導入国であり模倣国であった。2000年までイノベーション小国であり、発明特許出願件数の世界に占める割合はわずか3.77%しかなく、その差はアメリカと5.7倍、日本と8.1倍の開きがあった。しかしわずか10数年で、中国は模倣からイノベーションへ、従う側からリードする側へ、製造からスマート製造へと変化し、年度発明特許授権件数は日本を追い越し、さらにアメリカをも超えた。 2016年に中国はアメリカの2倍以上に達し、世界のイノベーション国となり、同時に世界の知的財産権(商標・ブランドを含む)資産の上昇動力国となった。 現在、中国のイノベーションは部分から全体に広がり始めている。そして、ここを全面的に追いつき追い越すには、次の3分野での努力が引き続き求められる。
第一、PCT(特許協力条約)における国際特許分野。2015年の中国のPCT申請件数は2万9837件だったが、16年には4万件を超え、日本に迫り(2015年、4万4053件)、急速にアメリカ(15年、5万7121件)に追いつく勢いとなっている。華為や中興のように直接PCTに申請することを支援していく必要がある。