中国のラテンアメリカ向け投資の持続的な増加は、双方の貿易拡大を促進し、貿易の構造改善や競争力向上につながった。
ブラジル経済危機の影響で、ここ数年間は中国とブラジルの貿易額はわずかに減少したが、中国市場の重要性は変わっていない。ブラジル農業省の統計によると、2016年に中国がブラジルから輸入した農産物の総額は208億3000万米ドルに上り、中国はブラジル農産物の最大の輸入国になっている。ブラジル側の公式発表によると、2016年のブラジルの対中投資額は1900万米ドルで、2015年に比べ小幅に増加した。また、中国企業のブラジル向け投資も急速に増えており、年間投資額は100億米ドル超、投資残は300億米ドル超に上る。
在ブラジル中国大使館の経済ビジネス公使参事官を務める夏暁玲氏は取材に対し、2009年から中国がブラジルにとって最大の貿易相手国になっていると説明した。現時点で200社を超える中国系企業がブラジルに進出し、対象産業は石油や鉱物採掘、電力、製造業、金融、農業、サービス業と卸・小売業などに広がる。ブラジル経済が低迷している間も中国系企業のブラジル向け投資は減速していないと指摘。中国とブラジルの経済・貿易関係は単一な商品貿易から抜け出し、より大規模な貿易と投資が同時に拡大する方向へ発展しており、相互投資が両国の協力関係を発展させる重要なエンジンになるとの見方を示した。