これまでに述べたような人気分野のほかにも、シェアリングエコノミーでは金融、家事、教育、物流などの産業も頭角を現している。資産運用の陸金所や人人貸、食事サービスの阿姨厨房、教育サービスの老師幇、生活サービスの京東到家などは、いずれもよく耳にするO2O(オンラインツーオフライン)ブランドだ。またシェアリングエコノミーはアパレル分野にも進出し、租衣日記、魔法衣▼(木へんに厨)、無●(りっしんべんに尤)美衣などの衣類レンタルプラットフォームが勢いよく誕生し、中国の細分化されたファッション市場に狙いを定めている。
中国インターネット協会シェアリングエコノミー業務委員会が3月に発表した中国初のシェアリングエコノミー発展報告によると、15年の市場規模は約1兆9560億元で、今後5年間の年平均増加率は40%前後になる見込みだ。これと同時に、シェアリングエコノミーはあらゆる分野、あらゆる産業へと拡張することが予想されるという。
絲路智谷研究院の梁海明院長は、「シェアリングエコノミー流行の核心は、『物はその用途を全うし、人はその才能を全うする』というところにある。未来にはあらゆる資源がこれまでのような仲介機関・サービスに対する依存から脱却し、最良の配置が追求されてコストが下がり、シェアリングエコノミーが新しい経済の原動力を生み出すものと期待される」と話す。