▽シェアリングエコノミーは「シェアの精神」を呼びかけ 政府・企業・ユーザーが力を合わせることが必要
梁院長は、「シェアリングエコノミーが、『一管就死、一放就乱』(管理が行き過ぎれば活力が失われるが、放任すれば混乱状態に陥る)といった苦境に陥るのを警戒しなければならない」と注意を促す。
ネット予約車の場合、16年以降に政府当局が監督管理を強化してきいる。交通運輸部(省)は複数部門と共同で「ネット予約タクシーの経営サービス管理暫定規定」を発表し、ネット予約車をタクシー産業の体系に組み込み、ネット予約車のプラットフォーム、運転手、車両に対し参入制限を設けると同時に、地方政府に権限を移譲した。
シェア自転車の無秩序な駐停車が引き起こした都市管理の問題について、広州市社会科学院の●○(●は膨のつくり、○はさんずいに●)研究員は、「法律法規と関連の政策はいつも新興の事や物に遅れて登場する。まず一連の地方レベルの法規を打ち出すことを提案する」と話す。
政府関連当局など多方面が努力を重ねるほか、シェア自転車プラットフォームの多くも次々に措置を打ち出す。摩拜は信用スコアや実名制などの方法を通じて正しいシェアリングを奨励し、迷惑行為を抑えている。ofoはアント・フィナンシャル傘下の芝麻信用と戦略的提携を結び、条件を満たした人には保証金無しで自転車を貸し出す。小鳴単車の陳宇瑩CEOは、「プラットフォームを運営する企業は駐停車についての取り組みをしっかり行う責任があり、政府に責任を押しつけてはならない」との見方を示す。
シェアリングエコノミーの発展はシェアリングの精神による支えと切り離せない。現代の社会では、どのような出来事も観念、行為、制度、技術などさまざまな要因がともに作用しあった結果としてそこに存在する。一つの考え方を現実のものにしようとするなら、技術に頼るだけではうまくいかない。「素晴らしいアイディア」を真に輝かせ、持続可能なものにするには、観念や思考といった精神的要素による支えが必要だ。シェアリングエコノミーにシェアリング精神の支えがなければ、歩き出すことは難しく、歩き出したとしても遠くまで行くことはできず、早々に倒れ伏すことになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年3月22日