BMWが彼らの悠久の歴史と輝くべき未来を記念・構想しているとき、同国のもう一つの高級車ブランドであるベンツは、怒涛のごとく攻略を進めていた。昨年のBMWはすべての国で成長を果たしていたが、世界の高級車販売数の1位の座は、ベンツが射止めたのだ。
海通証券の自動車業界アナリストは、BMWが失速したのには深刻な内在的要因があると指摘する。盛者必衰、変化浮沈が市場の習いなのだ。詳細に分析すると、BMWがここまで長くトップの地位にいられたのは、彼らがバランスのとれた発展モデルを続けてきたからである。
BMWは昨年、新車発売頻度がペースダウンし、ラインナップも少なく、バージョンアップも遅れ気味だった。量より価格を重視し、常に割引を通じて消費者を惹きつけてきた。これが、BMWがベンツの勢いに押されてしまった原因の1つだ。一方のベンツは昨年、多くの重量級モデルを売り出してきた。BMWは昨年、動きが少なく、主力車ではBMWX1のフルモデルチェンジが発売されたのみ。これもまた、BMWブランドの販売数に直接的影響を与えた。
劣勢が明らかなアウディ
誰もが知るように、3大高級車ブランドのうちアウディが最も早く中国市場に進出し、国産化を始めたメーカーだ。ドイツのフォルクスワーゲン社に先見の明があったためだが、これによってアウディは早くから中国市場における「公用車」の地位を獲得し、急速に成長してきた。ベンツとBMWはその後に続くしかなかった。