底堅いアメリカの実力 アメリカのコンピュータはトップ100に数多く出現している。3位、7位、12位、15位、16位、19~21位などにランクインしている。IBMは2014年、スパコンのx86プロセッサ部門を中国のレノボに売却したため、IBMコンピュータのランキング(第4、6、14、54、68位)は中国とアメリカで共有するものである。
トップ100のうち31をアメリカが占める。アメリカのプロセッサを使用する国のスパコンは統計に反映されていないため、この数字がアメリカのコンピュータ産業(具体的にいえばインテル)の真の実力を示すものではない。
日本のスパコンのほとんどが、富士通のプロセッサを使用している。では日本は独自技術を持っているのか。完全にそうだとはいえない。富士通はインテルの開発・生産パートナーである。そのためインテルのDNAが富士通のプロセッサの発展を支えているといえる。
欧州はスパコン技術で独自の成功を収めてはいない。最も性能の高いスパコンが欲しいなら、欧州はアメリカから買わなければならない。スイス以外にフィンランド、スウェーデン、イギリス、ドイツもクレイ社の顧客である。アメリカのコンピュータ企業の欧州での業績は非常に良い。HPの顧客にはポーランド、フランス、チェコが含まれる。