商務部(商務省)がこのほど発表した「中米経済貿易関係に関する研究報」によると、中国と米国の双方が経済貿易協力の中から利益を得ているという。米国からみれば、中国は貨物貿易で黒字続きだが、米国は実質的な利益を得ている。過去10年間、米国の対中輸出の平均増加率は米国の輸出全体の平均増加率の3倍となり、中国の対米輸出の増加率の約2倍にもなる。「経済参考報」が25日に伝えた。
同報告は中米経済貿易関係の全容を全面的にまとめたもので、両国の経済貿易協力に対する中国の立場や見方を明らかにしている。同報告によれば、中米経済貿易関係の本質は相互利益・ウィンウィンであり、経済グローバル化が中米経済貿易関係が深いレベルで発展するための土台であり、世界貿易機関(WTO)のルールと多国間合意が中米経済貿易関係の法的保障であることがデータや事例から確かめられるという。中米が経済貿易協力を展開することは、双方がお互いに優位性を発揮しあったごく自然な結果であり、国際的な産業分業や資源配置の最適化の必然的な選択でもある。中米双方はどちらも経済貿易協力によって非常に大きなバランスのとれた利益を得ているよいう。同報告は双方が関心を寄せる主要な経済貿易問題も紹介し、二国間の実務協力の展開について提言を行った。
同報告によれば、中国からみると、米国は中国にとって1番目の輸出市場であり、中国の輸出全体に占める割合は16%に達し、中国に非常に大きく安定した外部需要をもたらしている。米国は中国にとって2番目のサービス貿易パートナーであり、中国の技術貿易や文化貿易における重要な協力パートナーであり、中国のサービスアウトソーシング産業の最大の発注元市場でもある。中国で投資を行う米企業は6万7千社あり、中国に資金と技術と管理の経験をもたらし、雇用と税収を生み出し、専門的人材を大量に育成し、中国の経済発展と産業モデル転換・バージョンアップを積極的に推進する役割を果たしている。