革新力にはまだ差も
AI情報プラットフォーム「新智元」の創業者である楊静氏は「AIを氷山に例えるならば、目に見えている部分は米国とほぼ変わりない。氷山の頂上が米国に支配されているだけだ。しかし見えない部分は、ほぼすべてが米国のものだ。つまり中国は模倣や規模化で急速に発展しているが、独創性や革新力では大きく差をつけられている」と指摘した。
パソコン産業やモバイルネットワーク産業と同じく、AI産業チェーン全体はハードとソフトに大きく分けることができる。ハードには最底層のチップ、アルゴリズム、ビッグデータ、クラウドコンピューティングが含まれる。ソフトはOS、各分野での応用(自動車、警備、金融、医療、教育、ホームライフなどの業界)。全体的に見ると、産業チェーンの基礎・底層に向かうほど中国の実力が下がり、応用面に向かうほど実力が上がる。
楊氏は「応用面で、AIはスマート化の度合いにより弱AI、汎用AI、強AIという3つのレベルに分けることができる。中国は弱AIで高い実力を持ち、米国と比べても20−30%の差しかない。しかし汎用AIではこの差が5−10倍に拡大し、強AIでは比較にならないほどだ」と説明した。
記者の調べによると、ロボット視覚、音声認証の優位性により、中国AI産業はすでに警備、中国語認証などの分野で成功している。バイオテクノロジーとAIの融合などより広範な分野でも、産業内の模索を開始している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月31日