中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会、十九大)が18日、北京の人民大会堂で開幕した。正念場と目される時期に開かれる党大会だけに、世界がその行方に注目している。
英紙フィナンシャル・タイムズは党大会を「世界情勢が変わる重大事」と伝え、シンガポール華字有力紙、聯合早報は「地域と世界の政治経済の行方に影響する」と報じた。米紙ニューヨーク・タイムズは「党大会は中国共産党、中国、世界のいずれにとっても重要な意味を持つものだ」との見方を示した。
■カギとなる時期に開かれる重要な会議
世界の多極的な成長が進むなか、新興国も発展途上国も揃って成長を続けている。中国は世界の中心的な役割を担いつつあり、人類はさらなる発展と繁栄を追求する上でこれまでにない機会を手にしている。
一方で、従来の軍事的な脅威のほか、テロや貧困、麻薬などの新たな脅威も年々高まっている。世界成長は原動力に欠け、反グローバル化の動きが広がっており、人類は恒久的な平和と持続的な発展を実現する上でかつてない試練にさらされているのが現状だ。
こうしたなか、国際社会は中国の声に耳を傾け、中国の知恵を汲み取ろうと切実に願っており、「十九大」は世界が中国を理解する重要な契機となることは間違いないであろう。
中国自身にとっても、「十九大」は小康社会(ややゆとりある社会)を全面的に実現する上で最終的な勝敗を決める段階であり、中国の特色ある社会主義発展のカギとなる時期に開かれる重要な会議だといえる。海外ではこうした見方に賛同する向きが多い。