上海市金融弁公室主任の鄭楊氏は、自由貿易港に対して金融が重要な役割を果たすとの見方を示した。自由貿易港の資金流動を改善する措置や、中国元と外貨の一体的クロスボーダー資金サービスの最適化、クロスボーダー人民元商品のイノベーション強化、金融機関による域外融資方式の刷新を通じて自由貿易港を支える。業界では、自由貿易港のこうした特徴が、市場主体のイノベーション活動を進める大きな余地をもたらし、資本市場の注目も引きつけると期待されている。
特に注目なのは、自由貿易試験区と同じように、上海が建設する自由貿易港は自らの発展のためではなく、国家対外開放の戦略に寄与することだ。「一帯一路」建設と長江経済ベルト発展を組み合わせることが、上海自由貿易港の新たな使命となる。
「上海が建設する自由貿易港は、保税区や税関特殊監督管理区域の単純な高度化バージョンではなく、国際的にハイスタンダード・ハイレベルな経済管理システムとメカニズムを目指す」。今年下半期に開催された上海市人民代表大会常務委員会会議で、上海市政府はこのような方針を明らかにした。