新疆ウイグル自治区にある金風科技有限公司のスマート生産ライン。従業員が数値の入力操作をしている。同社は主に大型風力発電ユニットを生産している。
多くの外国人にとって中国の製造業のイメージは、長期にわたり、グローバル企業の生産加工を請け負う「大工場」だった。“メードインチャイナ”のラベルが貼られた各種製品が、世界の市場に届けられるイメージだ。これまで、イノベーションについて語られることはほとんどなかった。しかし今日、その状況は変わりつつある。
スマホや家電など身の回りの製品から、工業生産に欠かせない工作機械まで、中国製品はますます海外の消費者の生活に入り込んでおり、そして愛されている。先日深圳で行われた第19回中国国際最新高度技術成果交易会において、BYDはアルゼンチンのラ・リオハ州と、新エネルギーのトータルソリューションに関する契約を結んだ。初期契約では、BYDは同州にEVバスを50台提供する。同地域では公共バスの電動化を100%にする目標があり、それを支援するかたちだ。
同ケースは中国の製造業の急速な変化を象徴している。中国製品は現在、世界中に満ち溢れている。中国の主要工業製品約500点のうち、220点が生産量世界一である。企業が急速に大手企業へと成長しており、高速鉄道、原発、通信、新エネルギー車などの業界が、世界での存在感を高めている。