変革に取り組むのは北京だけでなく、石炭生産地の山西省でも11都市のうち8都市が石炭禁止エリアを定め、石炭の使用を制限すると同時に、電気と天然ガスへの暖房熱源の移行を加速。河南省の中原油田では現地の状況に応じて、40℃を超える採油汚水の油分と水分を分離し、住宅地の暖房に利用している。山東省淄博市の電力供給部門は、住宅地で地中熱ヒートポンプ普及を開始し、地下土壌から熱を取って暖房に利用することで1kwh当たり4kwh分の効果を狙う。
クリーンエネルギー、つまり緑色(エコ)エネルギーとは、汚染物を排出せず、生産・生活エネルギーに直接利用できるものを指し、原子力エネルギーや「再生可能エネルギー」も含まれる。
今年3月には、華能北京火力発電所で最後の大型石炭燃焼発電機が停止され、北京の発電は無炭時代に入った。ここ数年にわたり北京市は、「煤改電」と「煤改気」の推進に力を注いでおり、天然ガスの使用量が急速に増加。2016年の天然ガス使用量は160億立方メートルに上り、うち60%以上が暖房に使われた。