専門家は、沿線国はそれぞれが有する資源が異なり、経済面での相互補完関係が強いため、相互協力のポテンシャルは非常に高いと指摘。「一帯一路」での新エネルギー協力を強化すれば、中国と沿線国とのグリーンエネルギー供給構造の最適化を図ることは可能だという。
中国のクリーンエネルギー産業のサプライチェーンを高度化するとともに、沿線地域におけるクリーンエネルギーのインフラ整備を進めれば、世界的な新エネルギー産業の振興を促進できるだろう。
中国産業海外発展協会の胡衛平会長は、「一帯一路」の建設が進むに連れ、中国の新エネルギー製品の輸出は著しい伸びをみせており、風力発電や太陽光発電のサプライチェーンにかつてない規模の投資機会がもたらされるだろうと指摘。一方、ここ数年で中国の新エネルギー産業は規模の拡大とともに技術力も品質も急速に向上、中には世界最先端を上回るケースもあるほどで、新エネルギー産業の「走出去」(海外進出)は大きな進展をみせていると述べた。
世界的にエネルギーの「グリーン発展」が進むなか、中国がこれに参加し、その発展に寄与し、リードすることの重要性が増している。中国は今や世界最大の再生可能エネルギーの生産国となり、消費国ともなっている。長年にわたって水力発電、風力発電、太陽光発電とも設備容量で世界首位の座を維持しているほか、建設中の原子力発電の数でも世界首位となっている。