2018年2月、新型高速列車「復興号」が、「春運(旧正月前後の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)」デビューを迎えた。
中国の鉄道網が毎日延べ1000万人弱の旅客に対応するなか、復興号を始めとする中国の高速鉄道も想像を上回るペースにより、世界を驚かせている。突破に突破を重ね、新時代に台頭する大国の成熟ぶりと自信を示している。
「中国の速度」
中国の高速鉄道に対する世界の認識を改める
鉄道部門は今年の春運で、北京〜太原、上海〜昆明、広州〜蘭州などの旅客の多い路線で復興号を増発し、多くの人に新時代の「復興の動力」を実感させている。
復興号に乗車した豪州人留学生のアイザックさんは「速すぎる。上海から北京までの1300キロ以上を4時間半で移動するとは。豪州ではブリスベンからシドニーまでは1000キロ未満の距離なのに、列車に乗ると十数時間もかかる」と驚いて話した。
営業時速350キロ、最高時速400キロ――昨年9月21日に京滬高速鉄道に登場した、中国が完全に自主設計・製造した復興号は、世界最高の営業速度を記録した。日本の新幹線、フランスのTGVを上回り、世界を驚かせると同時に今年の春運で最大の見所になっている。
「中国の速度」は、中国の高速鉄道に対する世界の認識を改めている。
「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)沿線国から中国を訪れた留学生たちは昨年、中国の「新4大発明」を選出したが、首位になったのは高速鉄道だった。YouTubeでは多くの外国人が中国の高速鉄道のスピーディーかつ便利な体験を動画で記録し、アップデートしている。視聴者は羨ましがり、衝撃を覚えている。
中国の鉄道はこの5年間で、1日平均16キロ弱のペースで延長していった。2017年末現在、鉄道営業距離は12万7000キロに達し、うち高速鉄道は2012年末より約2.5倍増の2万5000キロに達し、世界の高速鉄道営業距離の7割弱を占めた。累計で延べ50億人弱が高速鉄道を利用している。
計画によると、中国鉄道網の規模は2020年に15万キロに達する見通しだ。国際鉄道連合高速鉄道部門の責任者は、鉄道の発展が新たな大時代に入っており、中国が世界のリーダーになりつつあると感嘆を漏らした。世界の鉄道の未来は、中国にある。