「嫦娥四号」月面探査機:初の月背面着陸へ
「嫦娥四号」の月面探査任務は、2段階に分けて進められる。最初は、今年上半期に地球と月の引力平衡点となるラグランジュL2ポイントに向けて「嫦娥四号」の中継衛星を発射し、地表面と月背面の通信と観測・制御の問題解決を図る。その約半年後に、「嫦娥四号」着陸機と巡視器を発射し、月背面で着陸巡視探査を行う。
量子通信:天地一体式の量子暗号通信ネットワークを構築 情報セキュリティ守る
「中国は、5-10年の努力を経て、天地(地表面と宇宙)一体式の量子暗号通信ネットワークを構築し、多くの人々の情報セキュリティを守りたい」。全国政協委員、中国科学技術大学常務副校長の潘建偉氏はこう話した。
潘建偉氏は、政府が強く重視し、大きく支えるなか、中国の量子暗号通信研究が国際的な最先端を走っていると紹介。2017年には、世界初の量子暗号通信幹線となる「京滬幹線」が開通し、「墨子号」衛星とつながって、世界初の大陸間量子暗号通信に成功した。
全国人大代表、「墨子号」衛星発射総指揮、中科院上海分院長の王建宇氏は、「今後は、衛星のカバーエリア拡大に注力し、高・中・低軌道衛星で構成する‘量子星座’を通じ、最終的に地球と全宇宙の量子暗号通信を実現したい」と述べた。