新モデル:経済の発展に新たなエネルギーを注ぐ
今年の中国政府活動報告で、新技術と新モデルを運用し、伝統産業の改造・高度化に注力する方針が示された。果たしてどのような新モデルが、新経済発展のニーズに適しているのか?
今年の春節期間、北京や杭州などにあるオンライン・オフライン一体型商業施設「盒馬鮮生」では消費者が途切れず、「テーブルを確保できない」ほど混雑する光景がみられた。「盒馬鮮生」が短期間で急速に人気を博し、新経済の代表モデル「ニューリテール」が注目されている。全国政協委員、銀泰集団董事長の沈国軍氏は、「盒馬鮮生」が新たな生活方式をもたらしただけでなく、新経済ブームのなか、既存業態の大胆な新モデル模索につながっているとの見解を示した。
「このニューリテール・モデルは、伝統的な小売店の基本機能を有する上に、新技術の環境下で、顧客ビックデータの分析・管理能力、オンラインプラットフォームの運営・普及能力、サプライチェーン最適化の能力を持っている」。沈国軍氏は、伝統的な生産方式において生産者が最も気にするのが要素コストの高低になると指摘。生産者が「顧客中心」に転換する必要があり、これが新経済モデルの最も大きな特質になるとしている。
「次の20年は、新経済モデルが急速に発展し、中国経済を構成する割合が60%超から70%に達する見込みで、巨大な商機をもたらすだろう」。全国人民代表大会(全人代)代表、58集団CEOの姚勁波氏は、新経済が推進されるなか、既存産業がインターネットと深く融合し、人工知能やビックデータなどの技術手段の利用で効率を上げ、ニューリテールやニューサービスなどに代表される中国の特色ある商業の流れが次第に世界経済へ影響を及ぼしていくとの見方を示した。