▽中国は日本にRQFIIの投資枠2千億元を付与
通貨スワップ協定だけではない。中国は9日、日本にRQFIIの投資枠2千億元を付与するとし、このニュースは市場の注目を集めた。中国が日本にRQFIIの投資枠を与えたのは今回が初めてのケースで、日本の金融機関はこれまで適格国外機関投資家(QFII)の投資額しか与えられていなかった。
中国は現在、資本項目のすべてを開放しているわけではなく、人民元を自由に交換することはできない。こうした状況の中、中国はRQFIIを通じて国外の投資家に中国国内における一定の投資額を割り当ててきた。今回の合意で、中国は日本に人民元2千億元の投資額を割り当て、日本の金融機関はこの限度額の範囲で中国市場での両替・投資が可能になった。たとえば株式や債券などに投資できる。
蘇寧金融研究院マクロ経済研究センターの黄志龍センター長は、「日本が中国からRQFIIの投資枠2千億元を与えられたことは、人民元の周辺地域における国際化レベルを急速に押し上げることになる。さきに国家外貨管理局が発表したデータでは、4月24日現在のQRFIIの累計投資枠は6148億5200万元で、人民銀が日本に新たに2千億元を付与すると、累計投資枠は8千億元を超える。現在、日本の他に投資枠を獲得した国・地域には、香港地区、シンガポール、英国、フランス、韓国、ドイツ、オーストラリア、スイス、カナダ、ルクセンブルク、タイ、米国、マレーシアがある」と述べた。