中国送電最大手の国家電網公司や中国南方電網有限公司が手がけた800キロボルトの超高圧直流送電プロジェクトが年初の1月8日、2017年度の国家科学技術進歩賞の特等賞を受賞した。
この送電技術は今のところ、実用化に成功した技術のうち、電圧、容量、距離とも世界一となっている。受賞最大の功労者である中国工程院の院士、李立浧氏と電力分野に詳しい専門家がこのほど、記者の取材に応じ、次のように答えた。
「中国ではエネルギー資源と電力負荷(需要)の分布が極めて不均衡な状態にある。エネルギー資源の80%以上が西部や北部に分布し、電力消費の70%以上が東部や中部に集中するなど、エネルギー供給と経済発展との間には大きな歪みがみられる。
こうしたなか、大容量、長距離、高効率の送電技術の進歩は、中国の電力エネルギーを広域で最適配置する上で必要不可欠だった。この超高圧直流送電技術は世界的に公認された技術であり、中国が世界をリードするものだ。今のところ中国だけがこの技術を確立し、大規模プロジェクトで実用化に向けている。