中国では2010年に雲南省と広東省、向家壩水力発電所(雲南省と四川省の境界部)と上海をそれぞれ結ぶ800キロボルトの超高圧直流送電モデルプロジェクトが竣工。2017年末までに全国に計12回線の送電線が建設され、年間の送電量は4500億キロワット時を上回るまでになった。
このうちクリーンエネルギーが占める割合は80%以上と、東部・中部における石炭消費量を標準炭換算で年間1.7億トン、二酸化炭素(CO2)排出量を4.5億トンそれぞれ削減するのに相当し、「大気汚染防止行動計画」の主要送電ルートとなっている」
取材に応じた李立浧氏や饒宏氏らは次のようにも述べた。
「我々の超高圧送電技術は理論、仕組み、工事建設、設備製造力のいずれの面においても数多くの記録を打ち出してきた。中国が生み出し中国がリードする形で世界の送電技術のトップに立ってきた。高速鉄道や第3世代原子炉「華龍一号」プロジェクトと同様に、電気工事や設備の輸出も促進するよう提言したい。中でも超高圧直流送電線の請負工事や設備の輸出の促進を図りたい」