世界級産業クラスター構築のほかにも、三省一市は交通・情報化・民生など多くの分野で障壁を取り払う必要がある。交通の相互接続では、2018年に省を跨いだ断頭路(先端が切れてしまい、他の道路に繋がっていない道路)の接続工事第1陣14件の着工を目指す。都市間軌道交通と長江デルタ空港群の整備も加速させる。情報化方面では、都市と部門を跨いで集約・共有できる地域の情報資源体系を構築し、5G協調展開の先行試験導入を実施、通信キャリアの段階的なネットワーク構築を支持し、2020年までに長江デルタ都市群全体をカバーできるようにする。
中国地域経済50人フォーラムのメンバーで、上海財経大学区域経済研究センター主任である張学良氏は、「今後は政府が指導し、市場が主導する成功モデルを堅持し、長江デルタ各都市の『計画・交通・産業・人口・機能』の全面的協調を強化する必要がある。その重点は、長江デルタのより質の高い一体化発展にふさわしい新たな体制やメカニズムを構築することだ。都市経済・地理・行政と社会文化の面における境界をなくし、都市間の結びつきを密にすることがカギとなり、コストと利益の分担・共有が有効な手段となる」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月1日