対外経済貿易大学中国世界貿易機関(WTO)研究院の屠新泉院長は、「中米はこれまで3回協議を行ったが、トランプ政権は何度も混ぜ返し、共通認識をないがしろにし、約束を反故にして、市場ムードに不必要な波紋を引き起こし、市場の予測にマイナス影響を与えた」との見方を示した。
中国国際貿易学会専門家委員会の李永副委員長は、「米国が意固地になって貿易戦争を発動したことは、米国輸入業者の信頼感を損ない、中米貿易の正常なリズムを狂わせた。さらにはグローバル貿易の供給チェーンを一層混乱させる可能性もある」と述べた。
米国経済の最近の基本状況をみると、国内需要は旺盛で、輸入が拡大されるはずだが、中国との貿易は反対の状況だ。これは最近の両国貿易が異常なマイナス影響を被り、関連各方面が損害を受けたためだといえる。
米国の保護貿易主義が影を落とす中、資金力に限界のある米国の中小規模の輸入企業が真っ先に影響を被ることになり、経営困難や倒産の痛みを引き受けなければならなくなるとみられる。
米国の追加関税措置は米国の企業や業界団体などにそろって反対されている。全米商工会議所はこのほど発表した報告書の中で、「米国政府の輸入商品に対する追加関税は実際には米国の消費者と企業に対する関税になる。彼らが日用品や原材料により多くのコストを支払わなければならなくなるからだ。追加関税は米国の企業と消費者に損害を与え、米国全体の経済回復に脅威を与えるものとなる」と警告を発した。