米国政府は国際法より国内法を優先し、貿易パートナーに譲歩を迫っているが、これは国際貿易ルールを「弱肉強食」の深淵に叩き落とすことに相違ない。米国がルールを破壊するならば、中国には他に選択肢がなく、断固反撃するしかない。
中国国連大使の馬朝旭氏:国際社会は一致団結し一国主義・保護主義に反対を
中国国連代表団と国連経済社会理事会が4月27日に共催した「多国間主義を支持し、多国間貿易体制とルールを守る」をテーマとしたシンポジウムにおいて、中国国連大使の馬朝旭氏は「国際社会は多国間主義を共に支持し、多国間貿易体制及びルールを守り、開放型世界経済を積極的に構築するべきだ。協力・ウィンウィン及び共同発展の原則に基づき、対話と協議を通じ貿易摩擦を適切に処理し、実際の行動により各種形式の一国主義と保護貿易主義に反対し、自由貿易を断固提唱・支持するべきだ。各国はWTOの開放、透明、包容、差別反対、ルールを基礎という基本的な原則を守り、WTOがより大きな力を発揮するよう共に促進するべきだ。開放型世界経済を積極的に構築し、各国が開放の中でチャンスと利益を共有できるようにし、共同の繁栄と発展を実現するべきだ」と発言した。
駐独中国大使の史明徳氏:中国は恐れず、隠れず、付き合う
駐独中国大使の史明徳氏は4月14日、ドイツ主要紙『ディ・ヴェルト』に署名入りの記事を掲載し、次のように指摘した。トランプ氏は「貿易戦争は素晴らしい」「簡単に勝てる」と考えているが、中国側は貿易戦争に勝者はなく、いかなる食い違いも対話と実務的な協議でしか解決できないと考える。
米国が貿易戦争を中国に押し付ければ、中国は恐れず、隠れず、最後までお付き合いする。また中国はWTO関連メカニズムにより紛争を解決する。
欧州とドイツの目前にあるのは、どちら側につくかという問題ではなく、中米の争いにより被害を受けるという問題でもない。多国間主義を貫き、一国主義に反対し、開放型世界経済と自由貿易を守ることが、中国・EUの共通の主張、共通の利益だ。
中国WTO大使の張向晨氏:鹿を指して馬と為す米国
5月28日に開かれたWTO紛争解決制度の例会において、中国WTO大使の張向晨氏は「知的財産権と技術は世界各国間の革新をめぐる協力の架け橋であるべきで、保護貿易主義の道具として用いられたり、他国の発展をけん制するため用いられるべきではない」と表明した。
それに先立つ会議で、米国の代表者は中国に対する「301調査」の結果を引用し、中国が米国の輸出企業に技術移転を強制していると批判した。張氏はそれについて「米通商法301条に基づく調査において、米国が本質的に中国から得ようとしているのは、自由な市場参入だ。市場参入と技術移転の強制は、まったく異なる問題だ。米国は中国の合弁協力要求、出資比率の制限、行政審査・手続きを批判しているが、実質的には中国の市場参入制度に向けられたものであり、技術移転の強制とは関係ない。米国側は鹿を指して馬と為すだ」と反論した。
中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月10日