全国各地の上半期経済データが出揃った。上海証券報のまとめによると、上半期の各地には多くの見所があった。GDP成長率が高い省は長江経済ベルトに集中し、トップ10のうち7を占めた。また東北地区の経済が安定回復し、京津冀(北京・天津・河北)協同発展が顕著だった。
GDP成長率が高い省
長江経済ベルトに集中
地方経済の中間報告を見ると、長江経済ベルトが特に好調で、長江沿いの11省・直轄市のうち10のGDP成長率が、全国平均の6.8%を上回った。
うち貴州省、雲南省、江西省、安徽省、四川省、湖北省、湖南省の経済成長率が平均7.8%以上に達し、全国トップ10に入った。
貴州省の経済成長率は引き続き全国一となった。上半期は10%で、2桁台を維持している唯一の省だ。
貴州省社会科学院地域経済研究所の黄勇研究員は、上海証券報のインタビューに応じた際に「貴州省の経済成長率は、長江経済ベルトのその他の省との調和的発展によるものだ。貴州省は産業発展、生態建設、人材導入の面で、長江経済ベルトのその他の省・直轄市と緊密につながっている」と指摘した。
黄氏は「貴州省は観光や造酒などの産業発展において、川上の重慶市や四川省と共同発展し、集積効果を生んでいる。人材面では、中流の湖北省や湖南省などから大量の人材を導入している。投資面では、川下の浙江省や江蘇省の資金を集めている」と分析した。
長江経済ベルトの多数が中西部の省だ。データを見ると、多くの省の経済成長が、依然として投資けん引型であることが分かる。雲南省の上半期の固定資産投資の伸び率は11%、貴州省は17.4%で、全国の6%という全体水準を大きく上回っている。
黄氏は「西部地区のインフラ、教育、医療などが立ち遅れており、投資の需要が大きい。そのため投資は引き続き高度成長を維持する。特に中央政治局会議がインフラの弱点補強を強化するとしたことを受け、西部のインフラ投資がさらに拡大する見通しだ」と判断した。