1978年に改革開放政策が始まった当初、中国は世界で最も貧しい国の1つだった。世界銀行の統計によると、1978年の中国の1人当たりGDPはたったの156米ドルだった。一般的に世界で最も貧しい地域とされているサハラ砂漠以南のアフリカ諸国の1978年の1人当たりGDPは490米ドルだった。
このような弱い基盤で、中国経済は1978年から2017年にかけて39年連続で年平均9.5%のスピードで成長を遂げ、世界で未曽有の長期間に渡る高速成長を維持した。また、中国の対外貿易の年平均成長率は14.5%に達し、世界の経済史上で最も急速に閉鎖経済から開放経済に移行した。
このような成長速度を背景に、2009年に中国の経済規模は日本を上回り、世界第2の経済大国となった。2010年に中国の輸出額はドイツを上回り世界最大の輸出国となったが、輸出製品の97%以上が製造業製品だったため、中国は「世界の工場」と呼ばれた。